第7回(08年 3月12日)

第7回 The Linux Foundation Japan Symposium 開催概要
日 時 2008年3月12日(水曜日)9時30分 ~ 17時30分(9時00分受付開始)
場 所 TEPIAホール     http://www.tepia.jp/access/     東京都港区北青山2-8-44 TEPIAプラザ4F
テーマ Business Critical Linux
参加費 無料 (事前登録制)
定 員 170名(定員となり次第 受付終了)
対 象 Linux に関心があるソフトウェア開発者、 オープンソースのソフトウェア開発に貢献したい開発者

プログラム内容、講演者 今回のシンポジウムでは、Business Critical Linuxをテーマとし、Linuxを基幹コンピュータシステムに適用する際に重要な要素、その開発展望について講演しました。

  1. 9:30- 9:50 Opening Remark --- Markus Rex (LF)
  2. 9:50-10:50 LF Driver Backports workgroup who, why, what --- Susanne Oberhauser (Novell)  Linuxディストリビューションの製品化のさい、制御不能な原因のためにデバイスドライバーの準備が間に合わないことがあります。このような事態は、ドライバー開発とディストリビューションの同期でしか解決できません。これまでは、ディストリビュータといろいろなドライバー開発者は、個別のドライバーパッケージング技術を用いていましたが、そのために、ディストリビュータ、デバイス開発者、ドライバー開発者、システムベンダー、ユーザのそれぞれが皆、互換性のない技術のせいで、無駄なコスト負担していました。  そこで、ディストリビュータ、システムベンダー、デバイス開発者は協力して"Driver Backport"ワークグループを立ち上げ、いろいろなLinuxディストリビューションでドライバーが動作できるような共通の仕組みを開発することにしました。  本講演では、この共通の仕組みが何をカバーするのか、いかに共同作業を実行するか、さらに、いかにシステムベンダーの皆様やデバイス開発者の皆様のそれぞれが持つニーズに合致するのかを説明しました。   資料へリンク
  3. 11:00-12:00 Memory Management under Linux: Issues in VM Development --- Christoph Lameter(SGI)  メモリ管理まわりで、Linusのソースツリーに採用された成果、今後の変更の見通し、最近の議論で重要と思われるものについて触れました。具体的には、ページアロケータ(memory defrag, memory hotplug, fastpath performance issues, reliability of higher order allocations)、スラブアロケータ(optimizations, regressions, slab defragmentation)、新しいCPU単位のアロケータ、ページリクレームに関する問題(too many pages, pinned pages, unreclaimable pages, devices tracking page unmapping)、ロック(ticket lock)、コントロールグループ、ダーティページ管理、さらには、メモリ技術に関する最近のトレンドなどについて説明しました。   資料へリンク
  4. 13:00-14:00 World Class High Availability using Linux-HA --- Alan Robertson(HA-Linux)  サーバとしてのLinuxにしばしば要求される機能の一つとして、高可用性サービス(High Availability:HA)があります。HAシステムは、クラスタ構成のシステムで、ハード、ソフトのダウンにおいても、さらには、運用上の理由によるコンピュータの停止においても、システム全体として連続運転を可能にします。  もっとも長い歴史を誇り、かつ、もっとも強力なオープンソースのHAソフトは、Linux-HAプロジェクトです。本プロジェクトは、今月、10周年の記念日を迎えます。本講演では、HAシステムの基本、Linux-HAプロジェクトの機能概要を述べ、特に、本ソフトで何ができるか、どんなアプリケーションが適しているか、いろいろな機能の特徴、最後にその将来の計画を説明しました。  Linux-HAプロジェクトの情報は以下のWebサイトでご覧になれます。  http://linux-ha.org/ja/HomePage_ja    資料へリンク
  5. 14:00-15:00 Horizonatal Scaling and its Implications for the Linux Networking --- David Miller(Red Hat)  CPU threadingのようなシステムアーキテクチャーレベルの並列処理は、システムの処理性能を向上させる仕組みとして、いろいろなプロセッサーで採用されていますが、このようなシステムは、システム処理性能の最適化を考える上でルールの変更が必要とされます。単一threadの強力なCPUで一定のジョブ群を処理する代わりに、あまり強力でないシンプルなCPUを大量に使ってジョブ群を処理するようになるわけですが、このようなシステムデザインの変更は、ネットワークにも深刻な影響を及ぼします。また、特化ハードウェアに一定の処理だけを行わせるようなコモディティシステムの可能性も出てきます。  本講演では、これらに関連した機能の進化、および、現在利用可能なハードウェアについて説明し、特に、これらの要因が近年のLinuxネットワークにどんな影響を与えてきたか、また、これら並列システムの特性を生かしてLinuxがいかに継続して強化されていくかを説明しました。    資料へリンク
  6. 15:10-16:10 Linuxにおけるリソース管理の改善 --- Satoshi Ohshima(Hitachi)  この講演では、Linuxのリソース管理機能の改善という観点から、最近upstreamに採用された2つの機能について紹介しました。一つ目は、アプリケーションのcoredumpを取得する領域を制御するcoredump maskingの、実装やユースケースについて、二つ目は、UDP socketが使用するメモリの上限を設定する機能の、必要性や実装について紹介しました。   資料へリンク
  7. 16:20-17:20 パネル討議 'Experiences of Conference Participation' --- Tsugikazu Shibata (NEC), Christoph Lameter, David Miller  いろいろなLinuxコミュニティのカンファレンスへの参加経験を紹介し、2009年日本で開催されるKernel Summitに向け、日本の開発者の参加を促しました。パネルディスカッションの概要はここに掲載しています
  8. 17:20-17:30 Closing