Linux Foundation が新しいライセンス条項でアクセシビリティ関連ソフトを配布

Linux Foundation が新しいライセンス条項でアクセシビリティ関連ソフトを配布

            -BSD ライセンスの下で IAccessible2 を利用できることで-
                             -障害を持つ人々にも多くのアプリケーションが利用可能に-

2010 年 7 月 6 日 サンフランシスコ発 - Linux の成長促進に取り組むグローバルな非営利団体である The Linux Foundation (略称: LF) は、オープン アクセシビリティ ワークグループ (Open Accessibility Workgroup) が BSD ライセンスの下で IAccessible2 for Windows をリリースすると発表しました。同時に、BSD ライセンスの下で利用可能な新しいデスクトップ アプリケーション テストツール、AccProbe も発表されました。

AccProbe は IAccessible2 プラットフォーム サービスを使用し、開発者が Windows アプリケーションのコード問題を発見および修正するのを助けます。これは IBM が Eclipse で開発し、The Linux Foundation のオープン アクセシビリティ ワークグループに寄贈したものです。

今年の CSUN Conference on Disabilities では、Adobe Systems 社が、Adobe® Acrobat® および Adobe Reader® の次期メジャー リリースで IAccessible2 に対応する計画があると述べています。IAccessible2 は、IBM Lotus Symphony、Firefox、および Eclipse で既にサポートされています。この API をサポートする障害者支援技術 (AT: Assistive Technology) ベンダーには、JAWS、NVDA、Window-Eyes、ZoomText などがあります。

Adobe 社のアクセシビリティ担当グループ プロダクト マネージャーである Andrew Kirkpatrick 氏は、次のように述べています。
「Adobe は、The Linux Foundation が BSD ライセンスの下で IAccessible2 をリリースすることに拍手を送ります。IAccessible2 には、弊社が従来製品のアクセシビリティ サポートを発展させるために、次期バージョンの Adobe Acrobat、Adobe Reader、Adobe Flash® Player、および Adobe AIR® に組み込もうとしている重要な技術的改良が含まれています。」

BSD へのライセンス変更により、オープン ソース AT をプロプライエタリな Windows 環境に簡単に統合できるようになり、障害を持つコンピューター ユーザーも、プログラムにアクセスしやすくなります。BSD ライセンスの下でリリースされたソフトウェアは、プロプライエタリな製品に組み込むことができます。このため、障害を持つ Windows ユーザーが、より多くのアプリケーションにアクセスできるようになると同時に、すべての Windows ユーザーが、十分にテストされた、信頼できるアプリケーションを体験できるようになります。

The Linux Foundation のエグゼクティブ ディレクターである Jim Zemlin は、次のように述べています。
「オープン アクセシビリティ ワークグループでは、すべての開発者が IAccessible2 API を各自の製品に組み込み、障害を持つあらゆる人々の役に立てるよう、日々努力しています。BSD ライセンスに移行し、開発者に重要なテストツールを提供することで、このワークグループは、すべての人々にコンピューター アクセスを広げようとする我々の姿勢を明らかにしています。」

IAccessible2 は Windows 向けのアクセシビリティ API で、障害を持つ人々に対して、Firefox や IBM Lotus Symphony などのアプリケーションを使いやすくします。また、Microsoft の Active Accessibility API (MSAA) に残るアクセシビリティ API のクリティカルなギャップも埋めています。世界中の政府機関が、電子情報サービスにおけるアクセシビリティに取り組んでいます。たとえば、米国政府の IT 調達用の年間 400 億ドルの予算は「リハビリテーション法第 508 条」に準拠しており、API ベースのアクセシビリティ サービスを求める方向に動いています。

AT (障害者支援技術) により、目の不自由な人々がオンライン テキストを読んだり、手の不自由な人々がものを書いたり意思を伝えられるようになります。また、口や耳の不自由な人々が、電話会議に参加することも可能になります。Windows 開発者は、既存の MSAA 対応のアプリケーションに IAccessible2 の実装を追加することで、充実した機能をサポートすることができます。

IBM ヒューマン アビリティ&アクセシビリティ センターのソフトウェア エンジニアである Michael Squilace 氏は次のように述べています。
「AccProbe は、デスクトップ アプリケーションで IAccessible2 を利用したい、あるいは IA2 対応のブラウザでリッチなインターネット アプリケーションをテストしたいという開発者やテスターにとって大変貴重なものです。弊社の AccProbe サポートの取り組みを The Linux Foundation の IAccessible2 プロジェクトに広げたことで、障害を持つ人々にとってより使いやすいアプリケーションを開発できるようになるでしょう。」

関連リンク

· The Linux Foundation のオープン アクセシビリティ ワークグループのホームページ (英語): http://a11y.org

· IAccessibility2 に関する詳細情報 (英語): http://a11y.org/ia2

· AccProbe 入門 (英語): http://accessibility.linuxfoundation.org/a11yweb/util/accprobe/

· BSD ライセンスについて: http://ja.wikipedia.org/wiki/BSDライセンス

· 「リハビリテーション法第 508 条」について (英語): http://www.access-board.gov/508.htm

■ The Linux Foundation について
The Linux Foundation は、Linux の成長促進に取り組む非営利のコンソーシアムです。2007年、Open Source Development Labs (OSDL) と Free Standards Group (FSG) が合併して設立され、Linux 開発者である Linus Torvalds の活動を支援し、Linux ならびにオープンソース関連の主要企業に支援されています。The Linux Foundation は、Linux の普及促進、保護、ならびに標準化に取り組み、Linux がクローズドなプラットフォームに対抗するのに必要とされる統合されたリソースとサービスを提供します。日本の NEC、日立製作所、富士通の各社は LF の設立メンバーです。
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商標について: The Linux Foundation と Linux Standard Base は The Linux Foundation の商標です。Linux は Linus Torvalds の商標です。