Linux フェロープログラム
The Linux Foundation は、Linux / OSS コミュニティのプロジェクトに取り組むソフトウェア開発者に資金援助を行なうために、Linux Foundation フェローシップ ファンド (奨励基金) を設立しました。この基金の援助のもと、The Linux Foundation は、ユーザー、ベンダー、開発者と協力して、作業やリソースを補う分野や方法を見極めることにより、開発活動を推進し、Linux / OSS の採用を促進します。
The Linux Foundation ボード会議は、テクニカル アドバイザリ ボード (TAB) の意見を参考にしながら、フェローシップ ファンドの申し込みを検討し、資金援助の優先順位とレベルを決定します。
現在のフェローシップ受領者
Linus Torvalds は Linux カーネルを生み出し、広範に使用されている Linux OS のオープンソース開発を統括しました。
彼は、1969 年 12 月 28 日、フィンランドのヘルシンキで生まれました。1988 年にヘルシンキ大学に入学し、コンピューター サイエンスの修士号を取得して卒業しています。修士論文のタイトルは "Linux: A Portable Operating System" でした。
熱心なコンピューター プログラマーであった彼は、若い頃からさまざまなゲーム アプリケーションを作成しています。Intel の 80386 CPU を搭載したパソコンを購入してから、Minix を使い始めました。Minix は、Andrew Tanenbaum (アンドリュー タネンバウム) が教育ツールとして使うために開発した Unix 風の OS です。Torvalds は 1991 年の秋、後に "Linux" と命名される新しいカーネルの開発に着手し、ボランティア チームを結成してこの開発を進め、1994 年の春にバージョン 1.0 を公開しました。
1996 年には、低消費電力 CPU 設計に着手していたカリフォルニアのベンチャー企業である Transmeta 社の本社から招請を受けて訪問し、後にその招請を受け入れ、家族とともにカリフォルニアに移住しました。Transmeta 社での仕事と並行し、Linux のカーネル開発の管理も続けました。
2003 年には Transmeta 社を離れ、IBM、Hewlett-Packard、Intel、AMD、RedHat、Novell 社などのハイテク企業集団によるコンソーシアムである Open Source Development Labs (OSDL) の支援を受けて、Linux カーネルに専念することになります。このコンソーシアムの目的は、Linux 開発を推進することでした。OSDL は 2007 年に The Free Standards Group と合併し、The Linux Foundation となりました。Torvalds は、標準 Linux カーネルに新しいコードを組み込む際には、最高の決定権を持っています。
Kroah-Hartman 氏は、カーネル レベルで Linux をメンテナンスする著名なソフトウェア開発者のひとりです。今後彼は Linux Foundation フェローとして、完全に中立な環境で Linux の安定版カーネル ブランチや各種サブシステムのメンテナンス作業を継続します。また、Linux Foundation メンバー、ワークグループ、ラボ プロジェクト (http://www.linuxfoundation.org/labs)、および主要スタッフとさらに密接に連携して、Linux の発展に貢献します。
Kroah-Hartman は Linux Driver プロジェクトを立ち上げ、管理しています。また、現在は Linux の安定版カーネル ブランチと各種サブシステム (USB、ステージング、ドライバー コア、tty、sysfs など) をメンテナンスしています。ごく最近まで SUSE のフェローでした。オレゴン州立大学のオープン ソース ラボのアドバイザーや、The Linux Foundation のテクニカル アドバイザリ ボードのメンバーも務め、開発者や業界のイベントでさまざまな基調講演を行っており、Linux デバイス ドライバーと Linux カーネル開発に関する書籍も 2 冊著出しています。
John “Warthog9” Hawley は「何でも屋」で、プログラマー、シスアド、クレージーマンであり、扇動家です。現在は The Linux Foundation で、Kernel.org のチーフ システム管理者を務めています。Kernel.org では長い間主なシステム管理作業に従事し、フロッピー ベースのユーティリティをネットワーク / CD ブータブルにするツール PXE Knife を作成しました。Bind ネーム サーバー向けの GeoIP ベースのパッチ セットのメンテナンス、その他さまざまなものを手がけています。
Till Kamppeter は理論物理学における PhD を取得しており、パリの MandrakeSoft (現 Mandriva) に開発者として招待された 2000 年中頃より、Linux および Unix のプリンティングに取り組んできました。ディストリビューション向けプリンティング関連ソフトウェアのパッケージングを手がけ、2001 年より、linuxprinting.org プロジェクトのリーダーを務め、OpenPrinting ワークグループの活動にも参加していました。2006 年中頃、Free Standards Group (現 The Linux Foundation) に招待されてから同団体に所属し、Linuxprinting.org を OpenPrinting にマージしたほか、OpenPrinting プロジェクトをフルタイムで指揮しています。
2000 年中頃から現在まで、彼は、カンファレンスでのさまざまなプリンティング関連の講演やチュートリアル、Linux 展示会でのブース構成、Linux 関連記事の執筆などを行っています。2006 年から、毎年恒例の 3 日間の OpenPrinting Summit を組織しています。このサミットは、現在、Linux Foundation Collaboration Summit と同時開催されています。また OpenPrinting において、新しいプリンティング アーキテクチャーやテクノロジ、Linux および Unix スタイル OS のプリンティング基盤やインタフェース標準をリードしています。このため、大手のプリンター メーカー、関連するあらゆるフリー ソフトウェア プロジェクト およびディストリビューション ベンダーと連絡を取り合っています。
Richard は OpenEmbedded ソフトウェア プロジェクトのデベロッパー兼メンテナーであり、Yocto Project とPoky Build System のアーキテクト兼メンテナーです。最近まで Intel 社の Open Source Technology Center の組込み Linux アーキテクトも務めていました。また 2005 年から 2008 年にかけては、OpenedHand のソフトウェア エンジニアとして、Clutter、X サーバー、Zaurus、Oprofile などの各種オープン ソース プロジェクトに関わっていました。バックライト サブシステムや LED サブシステムのメンテナーとしても、Linux カーネルに数々の貢献をしています。Purdie は 2003 年に Durham 大学で物理学の理学修士号を取得しています。
Janina は、Accessibility ワークグループのエグゼクティブ チェアです。



