本日、Linux Foundation Energy (LF Energy) が Protontypes社とのパートナーシップのもと作成した調査レポート「2023 Open Source Sustainability Ecosystem」の日本語版「オープンソースの持続可能なエコシステム」が公開されました。オープンソースの持続可能性プロジェクトの状況に関する定性的・定量的な洞察を提供し、最も大きな影響を与えるプロジェクトや、エネルギー業界全体の利害関係者が埋めるべきギャップを特定します。
レポート (PDF 43ページ) は、LF Energyサイトからダウンロードできます : https://lfenergy.org/2023-open-source-sustainability-ecosystem-report/
- 日本語版 : オープンソースの持続可能なエコシステム
* ページ下「Download the Japanese version of the report – 日本語のレポートをダウンロード」からアクセスしてください。 - オリジナル (英語) : 2023 Open Source Sustainability Ecosystem
本レポートでは、世界中の1,339件のアクティブなプロジェクトが主要な重点分野ごとにグループ化されました。 その後、プロジェクトは、人気、存続期間、プログラミング言語、ライセンス、貢献者の数、組織の多様性、その他の要素に基づいて分析されました。
特定されたプロジェクトの45%は、生物圏、水圏、水供給と水質、エネルギーシステム モデリング、モビリティと輸送、建物と暖房の分野で見られます。その他の分野では、持続可能な投資はわずか1.15%、排出量の観測とモデリングはわずか2.1%など、オープンソース プロジェクトの数はかなり限られています。これらは、開発者や組織が持続可能性に大きな影響を与えるために注力できる分野を表しています。
オープンソースの持続可能性プロジェクトを構成する組織の種類を分析したところ、25.8%がコミュニティ主導型 (組織に属さず個人の貢献者が主導)、23.4%が教育・研究機関、15.9%が政府機関、14.3%が民間企業、10.8%が非営利組織、9.7%が共同コンソーシアムであることがわかりました。
オープンソースの持続可能なエコシステムの分析に続き、レポートでは持続可能性分野のオープンソースを効果的にサポートし能力を構築するための提言を以下を含む20以上の項目で行っています。
- 国家と非国家主体との連携を強化する
- 産業が環境に与える影響に関する知識のギャップを解消する
- 既存のOSSを、グローバルサウスの代表的な国々に適応させ、拡張する
- オープンな地球情報インキュベーターを設立する
- 持続可能な技術に資金を提供する際には、「オープンソース ファースト」の基準を適用する
- オープンソース コードと連動したオープン データ コモンズを開発する
- オープンソースプロジェクトを維持するために、メンテナーにトレーニングとサポートを提供する
翻訳協力 : 吉田行男
- Open Source Summit Japan + AI_dev 2024の基調講演者を発表 - 2024-10-02
- Japan SBOM Summit 2024の開催 - 2024-09-27
- LF Edge アニュアルレポート「拡大するエッジの導入とグローバルな影響力」公開 - 2024-09-20