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FD.io 6番目のソフトウェア リリースを発表 – Kubernetesネットワーキングの改善

2018年3月22日サンフランシスコ発 – 高性能 / フレキシブル / スケーラブルなクラウド ネイティブ インフラストラクチャの構築をサポートするデータ速度と効率を徹底して追求する The Linux Foundation 内のオープンソース プロジェクト「FD.io (読み方 : Fido / ファイド )」は、最新版18.01のソフトウェア リリースを発表しました。18.01は、Kubernetesネットワーキング / Istio / クラウド ネイティブ NFV (network functions virtualization) のエンハンスにフォーカスした FD.io 6番目のソフトウェアリリースです。

FD.ioの純粋なユーザー空間ネットワーキング技術により、Kubernetesのクラウド ネイティブ ネットワーキングが、Kubernetes ポッドの高性能マイクロ サービスとして完全に実行できるようになり、パフォーマンス / レイテンシー / 効率性 / 保守性 / イノベーション速度を向上させます。18.01リリースには、Kubernetesサービスとネットワーク ポリシー APIsのサポートを向上させる柔軟性と、ネットワーク アドレス変換 (NAT) とアクセス制御リスト (ACL) のパフォーマンス向上が含まれます。これらの改善点は、オープンソースのContiv Kubernetes ネットワーク プラグインの次期2.0リリースに取り入れられています。

FD.ioのユーザー空間TCP (Transmission Control Protocol) / UDP (User Datagram Protocol) ホスト スタックは、Istioなど大容量接続を必要とする次世代クラウド ネイティブ インフラストラクチャ ソリューションのための、より高速かつ効果的でスケーラブルなトランスポート ソリューションを提供します。18.01リリースでは、輻輳制御の改善や異なるコンテナ ワークロードを安全に分割するための名前空間など、ホスト スタックへのエンハンスが導入されます。

FD.ioのコンテナ内で提供される高性能データプレーン サービスは、クラウド ネイティブVNF ( virtual network functions ) の構築に使用され、NFVが仮想マシンから解放されKubernetesに進むことを可能にします。18.01には、Memif インターコネクトのパフォーマンス改善が含まれています。Memifは同じホスト上で実行する2つのクラウド ネイティブ コンテナ ベースのVNFを、メモリーバスの速度で相互に接続することを可能にします。これらの改善点は、オープンソースのLigatoフレームワークで活用され、高性能クラウド ネイティブ VNFの迅速な開発を可能にします。

FD.ioのクラウド ネイティブ NFVへの移行は、ONAP Amsterdamリリース に使用するための vCPE (virtual customer premises equipment) データプレーンVNFを提供する仕事へと進展します。

FD.ioコミュニティもまた進歩を遂げています。

  • 18.01の重要な進歩として、FD.ioのArmサポートの改善が挙げられます。アップストリームの一般的なArmサポート機能といくつかの異なるArmベースのプラットフォーム タイプが、FD.io Continuous Performanceラボに届き、今回のリリースの継続的な統合テストが可能になりました。
  • FD.ioはDMMプロジェクトへのHuaweiのコントリビューションを歓迎し、次期リリースへの同社の参加を期待しています。DMMはNFVアプリケーションが機能要件または性能要件に従って異なるプロトコル スタックを採用できるようにするトランスポート プロトコル フレームワークを提供します。DMMはユーザーモードとカーネルモードの両方のプロトコル スタックをサポートします。

Armのシニア バイス プレジデント 兼 Infrastructure Line of Business 担当ゼネラル マネージャーであるDrew Henry氏は、次のように述べています。
「FD.ioプロジェクトはこのフレームワークにエンハンスされた機能により重要な価値を付加し続けており、データプレーンの高性能とスケーラビリティを実証しています。Armエコシステム向けにこのレイヤーを有効化・最適化することは、Arm SoCsのパワフルな機能を解き放つという約束をもたらすだけでなく、業界全体のFD.ioプロジェクトを通じたアーキテクチャー標準を推進するのに役立ちます。」

FD.ioに対する業界のサポートは、複数のベンダーによる製品使用に伴い拡大し続けています。

  • Cisco Systemsは最近、Contiv Kubernetes NetworkプラグインとLigatoフレームワークを使用してFD.ioを組み込むCisco®Container Platformを発表しました。
  • Netgateの次期TNSRおよびSCLRセキュア ネットワーキング プラットフォームは、それぞれのFD.io ソフトウェアのリリースとともに共進化しています。このプラットフォームは、ハードウェア アプライアンス / VM / 従来のクラウド インスタンスに展開可能であり、クラウド ネイティブ コンテナをサポートします。クラウド ネイティブ VNFは、VPP 18.01のFD.ioのMemifの進歩から直接恩恵を受けます。

FD.ioは2年前に開始して以来、通信事業者 / サービス プロバイダー / チップ ベンダー / インテグレーター/ 研究者など、59を超える異なる組織から251人以上のコントリビューターを集め、ソフトウェア ベースのパケット処理のイノベーションを強化しています。FD.ioコミュニティ プロジェクトは、VPPテクノロジーだけでなく、さまざまなデプロイメント環境にわたるさまざまな要件と使いやすさのニーズに対応しています。

FD.ioはカリフォルニア州ロサンゼルスで3月26日、Open Networking Summit North Americaと共同開催でミニサミットを行います。コミュニティに参加し、プロジェクト、ユースケース、機能、FD.ioとKubernetes / ODL / OPNFV / その他のコミュニティ間のインテグレーション、ツールなど、さまざまな面白いトピックに関して学ぶ機会です。

FD.ioへの参加方法および詳細は、こちらをご覧ください。

The Linux Foundationについて

The Linux Foundationは、オープン テクノロジの開発や商用展開を加速するエコシステム構築のための組織として、世界のトップクラスの開発者や企業から選ばれています。The Linux Foundationは世界中のオープンソース コミュニティと協力して、史上最大の共有技術投資を作り出すことにより、難解な技術問題を解決しています。2000年に創設されたThe Linux Foundationは、オープンソース プロジェクトをスケールするためのツール、トレーニング、およびイベントを提供しており、それらのプロジェクトが協力し合い、1社だけでは成し得ない経済的影響を実現しています。詳細については、www.linuxfoundation.org を参照してください。

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