Linux Foundation、Grillo、IBM、新たな地震早期警報オープンソースプロジェクトを発表

By 8月 11, 20208月 16th, 2020Press Release

GrilloのIoTベース地震早期警報システム「OpenEEW」をオープンソース化、低コストでコミュニティ主導のプロジェクトの設立を促進 ー IBM、USAID、Clinton Foundation、Arrow Electronicsが支援

2020年8月11日 サンフランシスコ発 ー オープンソースを通じた大規模イノベーションの実現に取り組む非営利団体であるLinux Foundationは、世界各地の地震対策のための地震早期警報システム (earthquake early-warning systems : EEWs) の標準化と導入を加速させるために、IBMと協力しGrilloのOpenEEWプロジェクトをホストすることを発表しました。プロジェクトには、地震を検知、検出、分析し、コミュニティに警報を出す統合された機能で構成されたGrillo EEWシステムのコア コンポーネントが含まれます。OpenEEWは、IBM、USAID (アメリカ合衆国国際開発庁)、Clinton Foundation、Arrow Electronicsからの支援を得て、Grilloにより開発されました。

開発途上国では建設やインフラの問題もあり、地震がしばしば甚大な被害をもたらすことがあります。タイムリーな警報は、地震が最大の脅威となる地域コミュニティで人命を救うのに役立つ可能性があります。地震早期警報システムは、メキシコ、日本、韓国、台湾などの国々で公共の警報サービスを提供していますが、世界では30億人近くの人々が地震の脅威にさらされており、10億米ドル以上のコストがかかる全国規模のシステムを利用することができません。OpenEEWは、 地震早期警報システムのコストを削減し、世界中での導入を加速させ、多くの命を救う可能性を秘めています。

Linux Foundationプロジェクトのバイス プレジデント兼ゼネラル マネージャーであるMike Dolanは、次のように述べています。
「OpenEEWプロジェクトは、テクノロジーとオープンソース両面のベストを代表するものです。このような重要なプロジェクトとコミュニティをLinux Foundationでホストし、サポートできることを嬉しく思います。オープンソース コミュニティは、世界中でこれらの重要なシステムの迅速な開発と展開を可能にします。」

OpenEEWプロジェクトには、いくつかのコアIoTコンポーネントがあり、地面の動きを迅速に検出して送信できるセンサー ハードウェアとファームウェア、KubernetesクラスタからRaspberry Piまでさまざまなプラットフォームにデプロイできるリアルタイム検出システム、およびハードウェア デバイス、ウェアラブル、モバイル アプリのアラートを可能な限り迅速に受信できるようにするアプリケーションが含まれます。オープンソース コミュニティは、OpenEEWの3つの統合されたテクノロジー機能 (センサーの導入、地震の検出、アラートの送信) に貢献することで、地震技術の進歩を支援することを目的としています。

Grilloの創設者であるAndres Meira氏は、次のように述べています。
「私たちは長年にわたり、地震早期警報システムは専用インフラストラクチャとアルゴリズム開発のコストがかかるため、非常に多額の政府資金でのみ可能であることを見てきました。私たちは、OpenEEWがこれらの障壁を減らし、地震活動地域に住むすべての人が安心して暮らせる未来に向けて努力することを期待しています。」

IBMとLinux Foundationには、イノベーションを通じて社会に根本的な変化と進歩をもたらすプロジェクトを展開してきた豊富な経験があり、COVID-19の間も変わらずに力を注ぎ続けています。2018 Call for Code Global Challengeで優勝したProject Owlでは、2020年3月にClusterDuckプロトコルとしてIoTデバイスのファームウェアを提供しました。今回のGrilloのOpenEEWは、最も必要とするコミュニティのためにオープンソース化される最新のプロジェクトです。

当初、Clinton Global Initiative (CGI) Action Network開催時Clinton Foundationを介してGrilloとつながったIBMは、現在Linux Foundationが支援するCall for Codeデプロイメント パイプラインにOpenEEW地震技術を追加することでGrilloをサポートする役割を果たしています。

IBMは、Grilloの地震センサーハードウェア6台のセットを導入したテストをプエルトリコで実施しており、Grilloのツールを新しいNode-REDダッシュボードで補完して測定値を視覚化しています。また、IBM Cloud上のKubernetesおよびRed Hat OpenShiftにデプロイできる検出コンポーネントのDockerソフトウェアバージョンの拡張も行っています。

Call for CodeのCTOであるDaniel Krook氏は、次のように述べています。
「IBMは、Grilloとのコラボレーションを継続し、Linux Foundationと共に新しいオープンソースのOpenEEWプロジェクトに貢献できることを大変嬉しく思います。Grilloの技術は人命を救う可能性を秘めており、これはまさにCall for Codeプロジェクトで私たちが求めているイノベーションです。これは、開発者コミュニティにとって、オープンソース プロジェクトとしてソフトウェア、ハードウェア、グローバルネットワークを改善するために協力する刺激的な機会です。」

Grilloセンサーは、2017年以来、メキシコ、チリ、プエルトリコ、コスタリカでマグニチュード6と7の大地震の情報を含む1TB以上のデータを生成しています。ハーバード大学とオレゴン大学の研究者はすでにこのデータを使用しており、これにより新しい機械学習による地震の特徴付けと検出方法が可能になります。

ハーバード大学教授であるMaine Denolle氏は、次のように述べています。
「メキシコシティの地盤を理解することは、地震危険度評価の重要な側面です。ハーバード大学のDavid Rockefeller Center for Latin American Studies、およびDavid and Lucile Packard Foundationの支援を受けて、Grilloと協力してメキシコシティ全体にセンサーの高密度ネットワークを展開し、古代湖盆地の下の地震活動を分析しています。私たちのコラボレーションは、クラウド上の次世代の地震学のためのオープンソースソフトウェア開発も可能にします。」

本プロジェクトの主な目的は、さまざまな人々 (メーカー、データ サイエンティスト、企業家、地震学者) に対してネパール、ニュージーランド、エクアドル、そのほかの地震地域での地震早期警報システムの構築を奨励することです。またコミュニティは、センサーハードウェアの設計を進歩させ、機械学習による地震の検出と特性化を改善し、市民に警報を配信するための新しい方法を作成することで、OpenEEWに貢献する可能性があります。

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