ゴールドマン・サックス、FINOSを通じてデータ モデリング プラットフォームをオープンソースに

By 10月 19, 202010月 25th, 2020Press Release

オープンソース化したコードベースを提供、金融サービス業界のデータ効率とガバナンスの課題に対処

2020年10月19日 ー Fintech Open Source Foundation (FINOS) は、プラチナ メンバーであるゴールドマン・サックス (GS) と共同で、ゴールドマン・サックスの主力となるデータ管理/データガバナンス プラットフォーム「Legend」の提供開始を発表しました。社内で開発され、銀行の全部門でエンジニアと非エンジニアの両方に利用されているプラットフォームの5つのモジュールのソースコードが、本日FINOS内でオープンソースとして利用できるようになりました。

今回の発表は、ドイツ銀行、モルガン・スタンレー、RBCキャピタルマーケッツなど、他の主要な投資銀行が、パグリッククラウドにあるFINOSインフラ上でホストされたLegend共有バージョンを使用して、銀行間の協調的なデータモデリングと標準化のプロトタイプを作成し、特に国際スワップ デリバティブ協会 (ISDA) によって開発されたコモン ドメイン モデル (CDM) の拡張機能を構築するための6ヶ月間のパイロット運用を完了して行われるものです。この共有環境が一般で利用可能となり、業界の参加者が共同でモデルを使用・構築できるようになります。Legendコードがオープンソースとして利用できるようになり、組織は独自のインスタンスを立ち上げて運用することもできます。本日オープンソース化されたコンポーネントにより、あらゆる業界の個人や組織がゴールドマン・サックスのデータ プラットフォームの力を自社のデータ管理/ガバナンスニーズに活用でき、また、オープン コードベースに貢献することができます。

ゴールドマン・サックスのCTOであるAtte Lahtiranta氏は、次のように述べています。
「Legendは、エンジニアと非エンジニアの両方に単一のプラットフォームを提供し、ゴールドマン・サックスの全員がデータセントリック アプリケーションとデータドリブン インサイトを開発することを可能にします。このプラットフォームにより、クライアントにより良いサービスを提供し、最も困難なデータガバナンスの課題の一部を自動化し、データと分析を民主化するためのセルフサービスツールを提供できます。Legendが広く採用されることで、クライアントに真の具体的な価値がもたらされるだけでなく、金融サービス エコシステム全体での標準化と効率化が促進されると期待しています。」

ゴールドマン・サックスのCDOであり、データ エンジニアリング部門の責任者であるNeema Raphael氏は、次のように述べています。
「情報は金融サービスの生命線ですが、正確で完全かつタイムリーな情報を確実に入手することはますます困難になっています。過去7年間、ゴールドマン・サックスはLegendプラットフォームという形で、収益の創出、顧客サービスの向上、業務の効率化、規制コンプライアンスのための情報への迅速・簡単・安全なアクセスを提供する新しい方法を開発してきました。この新しいデータ プラットフォームは、非常に強力で重要であると考えており、FINOSを通じてオープンソース プラットフォームとして完全にオープンに無料でクライアントと世界の人々が利用できるようにしました。」

Legendプラットフォームと言語は、銀行内では「Alloy」と「PURE」として知られていました。LegendプラットフォームのヘッドアーキテクトであるPierre De Belen氏は、次のように付け加えます。
「新しい総合的な名称Legendの選択は、取引のライフサイクル全体のデータサービスを構築する場合や、クライアント/規制当局からの要求をより簡単に処理する場合に関わらず、ゴールドマンの内部データ戦略の重要な指針 (a critical guide = “a legend”) として機能する単一のプラットフォームのビジョンを反映しています。」

FINOSのエグゼクティブ ディレクターであるGabriele Columbroは、次のように述べています。
「金融サービス会社がオープンソースを採用することで得られるものは多く、オープンソースの使用で財務負担と不必要な複雑さを軽減できる可能性はほぼ無制限です。FINOS創業当初からのリーダー企業であるゴールドマン・サックスは、このビジョンを共有しています。Legendは、規模の大小を問わず、すべての市場参加者に利益をもたらすコラボレーションとデータ標準化に向けた具体的な道筋を提供します。」

FINOSのプラチナ メンバーであり、Legendのパイロット運用に参加したモルガン・スタンレーのエグゼクティブ ディレクターであるStephen Goldbaum氏は、次のように述べています。
「Legendは、業界の効率を向上させる大きな可能性を秘めた素晴らしいテクノロジーです。Legendと、先月FINOSを通じて同じくオープンソース化された私たちのMorphirプロジェクトとの相乗効果には、大きな可能性があると考えています。これらのコントリビューションは、業界の課題を解決するために競合他社をまとめるというFINOSモデルの正当性を立証するものです。」

FINOSの最高開発責任者でオープンソース化の取り組みを主導したRob Underwoodは、次のように述べています。
「通貨オプションのような複雑な商品の要素は、フロント/ミドル/バックオフィスにまたがる最新の投資銀行のインフラストラクチャ内の何十、何百ものシステムに保存されている可能性があります。Legendはゴールドマン・サックスがこれらのさまざまなアプリケーションやデータベース間でデータの一貫性を維持するために使用する重要なツールであり、今では業界全体で使用できるようになりました。」

Rob Underwoodは、次のように付け加えます。
「パイロット運用に参加したような激しい市場の競合企業は、毎日膨大な量の取引ビジネスを行っています。これらの企業はMiFID IIのような世界共通の規制の下で業務を行っており、Legendで利用ができる高度なデータリネージツールを必要としています。データの一貫性を促進し相互運用性を向上させるLegendの力は、セルサイドとバイサイドの両方でより多くの機関で採用されるようになると、さらに大きくなるでしょう。」

ゴールドマン・サックスのほか、FINOSのメンバーであるドイツ銀行、イタウ・ウニバンコ、モルガン・スタンレー、RBCキャピタルマーケッツ、スコットロジック、ウェルズ・ファーゴ、デジタルアセット、ISDA、REGnosysがパイロット運用に参加しました。パイロットグループは、CDMへのFXオプション拡張と、コモディティ リファレンス データの初期段階の作業の2つの分野でLegendを使用することを選択しました。パイロットグループはESGデータがLegendの将来的な使用例として有望であることも確認しました。FXオプションの拡張、特にCDMで使用されているアベレージングモデルは、パイロットグループの金融機関参加者がLegendを使用して共同でモデル化したもので、CDMに提案され、承認・リリースされ、最近のリリースに統合されました。

ISDAのマーケット インフラストラクチャ&テクノロジー担当ディレクターであるIan Sloyan氏は、次のように述べています。
「Legendパイロット運用は、FINOSがISDAとそのメンバーのためにCDMをオープンソースで実現するための優れた手段であることを証明しました。コミュニティが共有環境を使用してより多く共同モデリングを行うことで、LegendとISDAが維持しているCDMやその他の規格への関心が高まります。これは関係者全員にとってWin-Winです。」

ドイツ銀行のグループ アーキテクチャ部門の責任者でFINOSのボードメンバーであるRussell Green氏は、次のように述べています。
「データ アーキテクチャ/モデリング チームは、データ ガバナンスとコントロールを改善し、効率性を高め、運用コストを削減し、シームレスなユーザー エクスペリエンスを提供するために、一貫して革新を行う必要があります。これに加えて、データ ソーシングのニーズから増加し続けるデータ モデリングの要件にも対応しています。ドイツ銀行は、さまざまな参加者、ツールキット間のシームレスな統合をさらに構築し、データ管理を簡素化するために、データ モデリング ツールの調査と運用化に熱心に取り組んでいます。FINOSパイロットに参加した経験から、Legend Studioは、銀行および業界内の協調的でフェデレートされたデータ アーキテクチャとモデリングを強化する可能性を秘めていると確信しています。」

FINOSのシルバー メンバーであるイタウ・ウニバンコの新技術&オープンソース部門のCTOであるVanessa Fernandes氏は、次のように述べています。
「私たちは、持続可能性、ESG、市場データの配布、リスク管理など、銀行・金融機関が業界共通の課題に協力して取り組むことができる大きな可能性を秘めていると考えています。プラットフォームをさらに試し、すばらしいコミュニティと協力することを楽しみにしています。」

GitLabのCEOであるSid Sijbrandij氏は、次のように述べています。
「金融サービス業界のさらなるイノベーションのためにオープンソースコミュニティで完全に利用できるソース管理のモデリングにGitLabを使用してLegendをデプロイできたことを誇りに思います。GitLabはオープンソースのコントリビューションとスチュワードシップに取り組んでおり、複雑さを簡素化し、コンプライアンスを改善し、コストを削減し、効率性を高めることで、最終的には機関を強化してその顧客をサポートすることができるという信じられないほどの可能性があります。」

ISDA CDMで使用されているRosettaDSLのパイロットおよびキュレーターに参加したREGnosysのCEOであるLeo Labeis氏は、次のように述べています。
「REGnosysは、規制コンプライアンスの課題を解決するには、業界が共有のオープンソースデータと処理モデルのために協力しなければならないという前提に基づき設立されました。FINOSやゴールドマン・サックスと協力して、プラットフォーム間での運用テストに耐えてきたISDA CDMなどの業界標準の開発をさらに促進できることを大変嬉しく思います。」

スコットロジックのCTOでFINOSのボードメンバーであるColin Eberhardt氏は、次のように述べています。
「スコットロジックでは、共通の業界標準と価値の共有エコシステムを構築する上で、オープンソースの利点を長年にわたり支持してきました。Legendパイロットに参加できたことを嬉しく思い、DataHelixなどの私たち独自のFINOSコントリビューションとの統合の可能性を含め、今後の開発に貢献できることを楽しみにしています。」

Raphael氏は、昨年11月のOpen Source Strategy Forum (OSSF) でゴールドマン・サックスがLegendをオープンソース化する意向を初めて発表しました。OSSFは、FINOSの年次カンファレンスで、オープンソースを通じて金融サービスのコラボレーションとイノベーションを推進することを目的とした唯一の会議です。ゴールドマン・サックスは11月12日・13日に開催される今年のOSSFにもスピーカーとして参加し、2021年にLegendの一部をさらにオープンソース化するという銀行の意向を含めたLegend開発と採用の次段階について講演を行います。

今回オープンソース化された5つのモジュールは、Legend StudioLegend EngineLegend SDLCLegend Shared、およびLegend-PURE言語です。

Legendのホストされたインスタンスのアカウントをリクエストするには www.finos.org/legend にアクセスしてください。Legendのドキュメントは legend.finos.org にあります。今回オープンソースとして公開されたLegendのソースコードを表示、ダウンロード、コントリビュートするには http://github.com/finos/legend にアクセスしてください。

FINOSプロジェクトへの貢献方法やFINOSオープンソース コミュニティへの参加方法については www.finos.org/get-involved をご覧ください。

FINOSについて

FINOS (The Fintech Open Source Foundation)は、金融サービス業界におけるオープンソース、オープンスタンダード、共同ソフトウェア開発プラクティスの採用を促進することを使命とした非営利団体です。オープンソース開発者と金融サービス業界が、事業運営に永続的な影響を与える新しいテクノロジープロジェクトを構築するためのセンターです。規制に準拠したプラットフォームとして、ファウンデーションはこれらの競合する組織の開発者が、相互作用の傾向が強いプロジェクトで共同作業を行うことを可能にします。バイサイドとセルサイドの両方の企業からのコードベースのコントリビューションを可能にし、メンバーシップには33社の主要な金融機関、フィンテック会社、テクノロジーコンサルタント会社が含まれます。FINOSは、世界最大の共有テクノロジー組織であるLinuxFoundationに属しています。

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